前回、ローソン鶴が丘店でのセミナーの事を書きましたが、
実はセミナー以降、お問い合わせが増え、ご案内が増え、商談が増え、連休になり、台風が来て・・・
つまり、色々バタバタしていてブログが書けていませんでした。
（まぁ、言い訳です。。。）
さて前々回まで、当法人理事の弁護士のセミナーの内容をお届けしていました。
そして、今回は・・・
いよいよ、「後見契約」についてです。
後見人って聞いた事があるけど、具体的にはよくわからない。。。
当然といえば当然です。
「身近な人で後見人が必要」という方以外、まぁ見たことがないでしょうね。
で・す・が
これはしっかり覚えておかないと大変な事になります。
すご～～～～くザックリと、分かりやすく、一言で、イメージしやすい様に説明するなら、認知症になった方の財産管理をする人。となります。
（すごくザックリですよ。）
間違えると困るので、私の適当な説明はこのくらいにして、ここからは弁護士のレジュメを文章に書き起こしていきましょう。
ア 成年後見制度（法定後見）とは
■成年後見制度とは、「認知症などによって、法的は判断ができなくなった方について、本人の代わりに法的な行為（各種契約、施設入所、不動産処分、預金引き出し、遺産分割、損害賠償など）をできる人を作って、本人の契約関係を処理し、また本人の財産を守ろうとする制度」です。
■裁判所に申立して、裁判所が後見開始の決定をします。
■このように成年後見は、契約などを本人に代わってすることができる制度なのですが、身の回りの世話をするという介護とは違います。
あくまで契約などの法律的な事務処理をするだけであって、直接に身の回りのお世話をするというわけではありません。
最近は制度としても浸透してきて、年間で３万件以上くらいの申立があるそうです。
Ｑ：費用が気になるのですが・・・
Ａ：裁判所に納める申立の費用と、医師に鑑定をしてもらう費用で、だいたい５万円から１０万円くらいです。そして、申立という作業を弁護士などに依頼すると、その費用として別に１０万円から１５万円くらいかかります。
Ｑ：申立から実際の後見人が付くまでの期間はどのくらいかかるのでしょうか？
Ａ：裁判所に申立をするまでの準備期間として、弁護士がやったとして２ヶ月くらい、申立後に裁判所が成年後見人を就任させる決定をするまで２ヶ月から３ヶ月くらいかかります。つまり、今日申立したからと言って、明日後見開始されるわけではありません。
Ｑ：後見人には誰がなるのですか？
Ａ：成年後見人には、本人の親族や、または弁護士などの専門家が就任することが多いです。
Ｑ：申立をするときに、誰にやってほしい等希望は出せる？
Ａ：誰を成年後見人にするかは、裁判所が決めるので、誰になるか分からない。
Ｑ：後見人を誰にするかを自分で決めることは？
Ａ：できます。 成年後見人に就任する人を自分で決めたい場合は任意後見制度を使います。
という事でここからは任意後見についてです。
イ 任意後見
① 事前に成年後見人候補者と契約をしておく制度
② 契約は公正証書で作成しなければならない
③ その後、実際に認知症になってしまったら、成年後見申立がなされて、裁判所の決定により、原則として成年後見人候補者が成年後見人に就任する。
④ 財産管理契約と同時に契約される例が多く、まずは財産管理契約として動いて、成年後見人が必要な段階（認知症）になったら、財産管理契約から成年後見制度へ移行する。
⑤ 必ず「後見監督人」が付く
⑥ 費用（任意後見契約締結の費用を専門家に依頼すると２０万円程度、任意後見就任後の費用は月額３万円から５万円程度）
ウ 成年後見制度の限界
あくまで「本人の財産を守る」ことを主とした制度であり、「本人の財産を活用する」ことは難しい制度です。
「本人の財産を守る」＝「本人の財産を減らさない」という事になります。
例えば・・・独居の高齢者が認知症になり老人ホームに入所したため、親族としては住んでいた家を売却して、今後の生活資金に充てよう・・・考えたとしてもある程度の預貯金がある場合は、裁判所から売却のＯＫは出ません。
つまり、どうしてもその不動産を売却しないと生活できない・・・という事情がない限り、不動産を売約して活用するという事はできないという事です。
中々、難しいですね。。。
本人の財産を活用しようとするのであれば、家族信託等の手続きの方が適している。と言われています。
という事で、本日はここまで！！
頭使うな～～～
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